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Posted by 浅野さんちのいすゞさん
 
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テリリル的なSS
ふう。一応完成しました。
ニコ動「ゲーム」カテゴリ・マイリストランキングで、WA2ndのOP(フルver.)ムービーが1位を取ったらしいです。
ひゃっほおおい!テンションあがりまくりですね。1位になったところ見たかったなー。
WAもそろそろ陽の目を見はじめたのでしょうか。
ファンが増えることを祈って、熱でぼーっとてる間にテリリルSS書いてみました。
携帯で送ったのをパソで編集済みです。一応。
あーダメだ、頭がガンガンする。

…寝ます。


↓んでは以降、受験生なテリィとリルカのほのぼの学生ライフをお楽しみくださいー。
SSなんて久しぶりに書いたもんだから、いろいろとぐちゃぐちゃです。
慣れって大事ね。全然リズムが掴めないよー
君の笑顔がみたいから。


冷たい雪がはらはらと降る。風が冷たい。
シエルジェ自治領は今日も今日とて冬景色だったが、巨大な建物の一角に熱気に満ちた人だかりができていた。
シエルジェの、否、ファルガイアの中でもトップクラスの教育機関である魔法学校の生徒達だ。
今日はケテル階梯の入試合格発表の日である。
壁に貼られた合格者一覧を見上げる顔、一喜一憂する生徒の声。
その中で、リルカは何度も何度も手の中の小さな紙と目の前の壁を見比べる。
それぞれの番号が一致していた。

「あった…」

―間違いない。…間違いないよね?
息が詰まって呼吸ができない。

(どうしよう!どうしよう!)

きゃーッと身を屈めて、思いっきり天高く腕を伸ばす。有頂天で頭が真っ白だった。
嬉しくて真っ白。このシエルジェのようだ。



(あれ、そういえばアイツは…?)

ふと辺りを見回して、連れの少年を探した。…が、見慣れた色素の薄い髪は見えない。

「テリィ?」

いない。せっかく一番に結果教えてあげようと思ったのに。
逆に彼の結果など気にならなかった。誰に聞かなくても分かり切っている。
「リルカ~!結果どうだった?」
クラスメイトが嬉々と手を振ってきた。その様子だと彼女も合格したのだろう。
「えへへー」
リルカはお得意の極上スマイルでピースサインを送った。




「あ゛ー、いた!」

やっと見つけたその姿に、安心と若干の怒りが混ざった声を投げ掛けた。
テリィは花壇の端にを腰を降ろして、手を祈るように組んで踞っていた。
冷たい風が花を揺らす。花壇の中で凛と咲くそれは寒さに強い。
リルカは身を屈めてテリィに近づいた。

「おーい、テリィさーん?」
「うわぁぁぁッ!!」

彼にとっては突然のイレギュラー登場だったのだろうか。慌てて身を引いた所為で花壇の中に背中を突っ込みそうになった。

「ちょっとアンタ、勝手にどっか行かないでよね。探しちゃったじゃない」
「わ、悪い…」
仁王立ちにのリルカを見上げてバツの悪そうな顔を見せる。
「いや…その……」
口籠もるテリィの様子を見て、リルカはっと息を飲んだ。
その顔は次第に青ざめ始め、哀れみを帯びた目で項垂れる少年をみつめる。
「まさか……、アンタ…」
結果なんて聞くまでもないなんて思ってたのに。
よりによってあのテリィが…?
え、もしかしてあたしの勉強ばっかり見てた所為?
なんて色々考えをぐるぐるぐるめぐらせる。まるでミレニアムパズルのようだ。

「えと………、あの、あまり落ち込まないでよ。ほら、ホクスポクスフィジポスだってば!」
どうしていいか分からず、とりあえず肩に手をポンとおいてみたら、
「僕は落ちてないッ!」
と言われてしまった。
…あれ?
「別に落ち込んでたわけじゃない。君の結果を聞くのが恐ろしくて、あの場にいるのが耐えられなかったんだ」
さっきとは打って変わって―まるで開き直ったかのように―淡々と情けないことを放った。

……はァ?


「な、なにそれッ!それでそんなになよなよしてたの!?信じられないッ」

「君の学力を考えれば当然だ!心配してるこっちの身にもなってくれ!」

と、テリィが叫んだ……と思ったら今度は顔を真っ赤に染めて口元を手で覆った。
少し気を抜くとすぐこれだ。いつも肝心なところでボロが出て、惨めな思いをする。
心配してる…なんて、当たり前の事だが、意中の相手に知られるのはどうも気恥ずかしい。
リルカも何を言うでもなく突っ立ったままで、しばらく冷たいようなぬるいような空気が流れた。

対するリルカもリルカで思うところがあるようで、顔を染めて頬を人差し指で掻いた。
(心配…してくれたんだよねー…これでダメだったとか言ったら傷つくだろうな…)
しかし、結果は天晴れ合格ハッピーエンドなのだ。ためらうことは何も無い。
意を決して沈黙を先に破ったのはリルカはだった。
視線を右上に泳がせて、
「……私も、合格したよ」と、つぶやいた。

「…………………ぇ」

「だから、あたしもケテル階梯に合格したの。アンタのおかげよ」



ポロ…



ふいに白い地面が濡れた。
雨じゃない。シエルジェは飽き飽きするほどいつも雪だ。

それは、涙。

しかし流れたのは喜怒哀楽が激しいリルカではない。
冷たい空気に触れて冷えたそれは頬を伝って、深い蒼がかかった紫の瞳から流れる。

「え、え!?ちょっとテリィ!?」

オロオロ、という言葉が似合うくらいリルカはうろたえた。(普通、この場合は逆なのだが。)
テリィはどこを見るでもなく目を開けたままで、涙は彼の意思に反して次々と流れ出てくる。

テリィの涙。
そんなの、見たことない。

新緑の瞳が揺らいだ。

「嘘だろ…だって君が受かるなんて…どうかしてる、ていうか何で僕は泣いて、る…んだ?」

「それはこっちのセリフなんですけど」

思わず潤みそうになるのをぐっとこらえて、リルカは平然と呆れたようにつぶやいた。
ふぅ、とため息をついてポケットからハンカチを取り出す。
薄手で花の刺繍が入っているそれは、いかにもテリィには似合いそうにないものだ。

「はい。お願いだから泣かないでよ。あたしが泣かしたみたいじゃない」

テリィはおもむろにハンカチを受け取った。目尻に当てて涙をこらえる。

「…君が泣かしたんだよ」

そう放った少年は、はにかんだ笑みを見せて最後の涙をこぼした。








「こんなに格好悪い思いをしたのは久しぶりだよ」

ぶっきらぼうに口を尖らせて、腫れた目を細めながら呟く。
テリィはちらと隣の少女を見た。

「ほうほう左様ですか」

どうやら彼女の機嫌は良いようだ。
…それは彼の「格好悪い」ところをみたからなのだろうか。
弱みを握った充足感かもしれない。
合格の喜びであってほしいが、それだけではないだろう。
しかし、あの彼女があのケテル階梯に合格するとは…誰が予想できただろうか。
筆記はできる限りの手を尽くしたつもりだった。
彼女のために今までの復習は欠かさなかったし、ポイントをまとめたプリントも自作のものだ。
毎日毎日、面倒くさがるリルカを図書室へ連行し、自分の勉強時間を削ってまで指導した。
実技はARMSに入ってた頃の成果で彼が教えるまでもなかった。それが唯一の救いだろうか。
どうしてそこまでして彼女に尽くしたのだろうか。浮ついて冷静になれない頭で考えてみる。

ただ彼女が好きだからという単純なものじゃない。
魔法の能力に長けるエリートが集うケテル階梯。合格するのは難しく、学内の誰もがあこがれる狭き門である。
「エレニアックの魔女っ娘」と謳われ皆に慕われていたリルカの姉も、かつてそこに在籍していた。
最高の魔法研究の核となる場、なのである。
そして姉の死が絡むあの事件から数年、リルカはそんなケテル階梯を受けると決意した。
それは同時に、姉の影を追い、姉を越えると言う意思の表れだった。

『一緒に、受けないか?』

彼女にそう誘った時、屈託の無い笑顔で承諾された時、同時に彼も決意した。

彼女を支えよう。

今は亡き姉の意を受け継ぐなんて大げさな思いはなくても、姉の歩んだ道を追うことを決意したのなら、とことん追って欲しかった。
リルカは今まで姉に対してコンプレックスを抱いていた。
決して悪くは無いのだが、姉には劣るその能力。
いつも比べられていたが、持ち前の明るい性格で乗り越えてきた。
しかし―それでもやはり辛かったのだろうー、彼女は姉と自分を真正面から見つめることなどなかった。
だからこそ、ちゃんと向き合って欲しかった。
それが彼女の糧となり、彼女なりの進む道を決められる事につながるのなら、いくらでも手を貸すことができたのだ。
合格。まだ信じられない。
信じられなくても、彼女の未来が開かれたのだと感じたら…勝手に涙が出てきた。
同時に、その未来で彼女のとなりに自分の姿があるようにと祈ったのだ。


しかし、彼女の前で泣くなどとは非常に不本意だ、とテリィはいぶかしげにリルカを見た。
対する彼女も快くないその視線の持ち主を見つめる。

「なに?」
軽く首をかしげる姿は可愛らしい以外の言葉では表す事ができない。
惚れた弱みだろうか、とテリィは頬を染めた。

「いや、何でもない」

「あはは、いつものテリィだね」

「うるさい」

今度は羞恥で顔が熱くなるのを感じる。
彼女には本当に適わない。

「…合格、おめでとう」

ふいに、まだ言ってなかったと思い出し、勢いで口にしてみる。
まだ夢のようだ。夢なのかもしれない。

「まだ言ってなかっただろう。一応言っておくよ」

と、やはり”らしく”なくて一言付け足してみた。
こういうのはどうも慣れないらしく、いつもお茶を濁すように余計な事を言ってしまうのだ。

「うん。ありがとう。っていうかテリィもおめでとー」

「ああ。」

ああ、もう。

そんな笑顔でこっちを見ないでくれ。

テリィは視線を空に移した。
視界に入るのは白い雪と街灯。寮に行くまでの道はいつも殺風景だった。

「ほんと、テリィのおかげだよねー。ねね、お礼何が欲しい?」

そらしたテリィの視線が欲しかったのか、リルカはテリィの顔を覗き込むように近づいた。
視線を合わせてやると、屈託の無い柔らかい笑顔がテリィを迎える。



あああ、もう。

その笑顔だけで十分です。


はらはらはら。雪が降る。
2人分の新しい足跡が、白い地面に広がっていった。





テリリル万歳ヽ(^○^)/
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Posted by 浅野さんちのいすゞさん
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